もうすぐ大規模リニューアル?宮城県美術館と彫刻庭園・アリスの庭の歴史

宮城県美術館がリニューアルを検討、その理由とは

仙台市の中心部から見て西部に位置する西公園。
仙台の花見の名所でもあるこの場所から更に西へと向かい、橋を渡ってまっすぐ進むと、県の美術館である宮城県美術館に到着します。

この宮城県美術館は1981年の11月に開館した美術館で、オープンから35年程度が経過していますが、仙台市内には数少ない美術館と言うこともあり来場する人は多い場所。
管理人も勿論訪れたことがあるのですが、現在、この宮城県美術館はリニューアルが検討されています。

今回はこのリニューアルのニュースと、「宮城家美術館とはどのような美術館なのか」ということに改めてスポットを当てて紹介していきます。

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まず、以下にリニューアルのニュースを取り上げます。

リニューアルの理由に関しては、これまでに少しづつではありますが手を入れてきた設備面の改修と、展示フロアなどのイメージ変更などのためのようで、これからの時代に即した美術館の魅力向上や利便性を高めることを目的としており、より県民に愛される美術館への変貌が期待されています。

オープンから30年以上経過した宮城県美術館(仙台市青葉区)について、県は本年度、展示と設備の両面を視野に入れたリニューアルの検討に着手する。今後の美術館の在り方について本格的な検討に入るのは、1981年の開館以来初めて。28日には館内で、専門家の意見を聴く基本構想策定懇話会の初会合を開く。

 懇話会は時代に即した美術館の魅力向上を図り、さらに利便性を高めることが目的。開館当時と比べ、来館者の年齢層が高くなるなどし、美術館をとりまく環境が変化しているという。

 本年度内に会合を計5回開催し、来年度も5回を予定している。メンバーは芸術家や建築、観光の関係者ら8人。美術館のコンセプトや展示スタイル、機能などをテーマに話し合う。県は懇話会で出された意見を踏まえ、設備改修の必要性も含めたリニューアル方針をまとめる。

 13年度の来館者数は約35万人。大規模な展覧会が続いたこともあり、来館者数は引き続き好調だという。

引用元: 宮城県美術館リニューアル検討へ (河北新報 ONLINE NEWS)

リニューアルの話はまだ検討段階のようですが、近年、程近い場所に立地する仙台市博物館の常設展示が大幅にリニューアルを行って見やすくなったこともあり、宮城県美術館も、新しく先進的なイメージに刷新されることが期待されます。(→3/28に再オープン。仙台市博物館の特徴や歴史について)

宮城県美術館へのアクセス

さて、ここからは現在の宮城県美術館について改めてスポットをあてていきます。

宮城県美術館に展示されている作品は、宮城県および東北地方にゆかりのあるものを中心に収集されています。
明治時代以降から現代にいたるまでの数多くの作品が、幅広く収集されてきており、日本画、洋画、版画、彫刻、工芸などはもちろん、外国作品や戦後の日本の絵本原画も収蔵されています。

宮城県美術館へのアクセスは、冒頭に記載したように西公園方面からの徒歩、バスにて二高・宮城県美術館前の下車、または仙台市地下鉄東西線の川内駅(東北大学のそばに完成予定)が最寄りとなります。

宮城県美術館を構成する施設

宮城県美術館は本館、佐藤忠良記念館、県民ギャラリー、庭園などが存在し、本館には特別展開会式などの式典やミュージアム・コンサート等も開催しているエントランスホール、合計4室の展示室、開架式書架の図書室、美術に関わる講演会やシンポジウム等の催しをおこなっている講堂があります。

またいつでも誰でも制作に利用できる創作室という場所のアトリエや、子どもが木製の遊具や絵本で自由に遊べる造形遊戯室が存在します。

佐藤忠良記念館には、宮城県出身の彫刻家である佐藤忠良氏から寄贈されたブロンズ彫刻や素描、そして佐藤忠良氏が収集した美術作品を、年数回に分けて入れ替えを行いながら順次展示しており、同じフロアー内には展示室以外にも、AV設備を備えた多目的のアートホールも存在。
また、県民ギャラリーでは、個展やグループ展などの美術を主とした作品発表の場として利用されています。

そして庭園には、前庭、中庭、北庭、アリスの庭の計4つの庭が存在します。

美術館への導入部である前庭には、主にケヤキなどの緑に縁取られた広場から、本館エントランスホールと佐藤忠良記念館、県民ギャラリーの3つの入り口へと続くような造りになっています。

ピロティの列柱に囲まれた中庭は、ワークショップやコンサート、作品展示の場となっており、広瀬川を見下ろせる回遊式の北庭では、落葉樹とケヤキの緑に包まれている散策の空間で野外彫刻を見ることができます。

アリスの庭の特徴

宮城県美術館のアリスの庭について

そして4つの庭園の中で最も印象的なのが、アリスの庭です。

アリスの庭は本館と佐藤忠良記念館との間にある彫刻庭園となっています。

湾曲して大きくアーチを描くハーフミラーに映る世界は、異次元で不思議な空間になっており、子どもや動物の彫刻が11点設置されており、代表的なものは佐藤忠良の「二歳(大)」、山本正道の「みちくさ」、掛井五郎の「ベエが行く」などの子どもを題材にした彫刻などです。

動物を題材にした彫刻で人気なのが、コロンビア生まれの作者であるフェルナンド・ボテロの「猫」という作品で、丸くて大きく、ふっくらとした顔と身体を持つ猫の彫刻は、見る人を圧倒するような存在感を与えてくれます。

このフェルナンド・ボテロの「猫」は、アリスの庭で子供たちが直接触れて感じることのできる野外彫刻で、そのため宮城県美術館の作品の中でも、特に人気の高い作品となっているのです。

しかし1点だけ残念な部分を挙げるとすれば、これらの彫刻は野外に展示されているので、雨などによる腐食がだいぶ進んでいる印象を個人的には受けました。

そのため、現在検討されているリニューアルでは、雨の対策や新しい彫刻の展示についても検討して欲しいと思っています。

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