支店経済が影響?仙台市で大卒者の地元就職率が低い理由とは

仙台市は大卒者の地元就職率が低い

支店経済と地元就職率の影響

今回は、仙台市において大卒者の地元就職率が低いというニュースを取り上げます。

以下の河北新報のニュースにある通り、仙台市は他の同程度の規模の政令指定都市に比べて地元就職率が低く(4割程度)、その理由について市が調査を行っているようです。

仙台市は、大学生の地元就職率が低い理由を探るため、市内の大学を卒業した20~40代の勤労者を対象に実態調査を行う。8月末に速報値をまとめ、市内企業の人材確保策にも生かす。

 2014年3月の調査で県内の新規大卒者の地元就職率が約4割にとどまる現状を踏まえ、仙台で就職しなかった理由や、仙台または出身地の中小企業への関心度などを尋ねる。

 東北以外で働く東北出身者には、出身地か仙台で就職しなかった理由や就職する上での課題を聞く。

 市によると新規大卒者の地元就職率は北海道で6割を超え、広島県や新潟県は約5割となっている。

引用元: 大卒者の地元就職率 仙台なぜ低い (河北新報 Online News)

以下、このような状況となっている理由を管理人なりに考えていきます。

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支店経済が影響している?

理由としては、仙台市が支店経済であり、人を採用し働く場所の中心となる、本社機能を持つ企業が少ないことがやはり大きく影響していると思います。
つまり、大卒の人が新卒として地元の仙台市で就職先を探す時に、自分がやりたい仕事の職場ない、ということです。

分かりやすく数字で表すと、kmonosというサイトで上場企業の本社所在地から企業名を探せるのですが、仙台市だけ見ても17社(2015年8月現在)と、先ほどのニュースに出ていた新潟市とは同程度ですが、札幌市や広島市と比べると少ない数です。

※非上場の企業のデータは掲載はされていませんが、上場企業の数に比例することが考えられます

確かに、数年前に就職活動をした身からすれば、合同説明会などでも仙台本社の会社は少ないと感じましたし、私と同学年の知り合いを見ても、半数以上が東京などの別地域で勤務しています。

なお、国の施策として地方活性とは言われていますが、企業、特に子会社の整理統合によって本社機能が無くなる例は後を絶ちません。
ここ数年以内を見ても、元々仙台に本社があった、富士通やNECなどのソフトウェア系の会社や柴田町の東北リコーなどが、他子会社と合併し本社を関東に持つ新会社となっています。

地方都市の共通の悩み

地元企業は増えるのか

大卒者の地元就職率が低いことは、仙台市に限った話でもなく、やはり他の都道府県の自治体でも同じと言えると思います。

むしろ先ほどのkmonosの他県の状況を見てみると、もっと状況が厳しい県や市は他にたくさんあることからも、仙台市の状況はまだ良い方でもあると思います。

また、支店経済ということは地元の大卒の就職率が低くても周辺の都道府県から仕事をするためにやってくる人も多いため、比較的バランスを取りやすいことが言えます。
しかし、これが顕著であるのが仙台市であり、仙台市の若者人口は大幅減少… データから見る仙台市の人口推移でもデータから分析しましたが、40代以上の方の転入は多いけれど大学を卒業した若者の多くが市外に転出(=別の場所で就職)する数が非常に多いです。

地元の就職率を上げるためにはすべてをそれぞれの会社任せにするのではなく、市や県、国も積極的に行動することが絶対に必要とはなりますが、絶対条件としては大卒の受け皿となるそれぞれの企業がしっかりと経営に成功する必要があるため、すぐに解決する問題ではないと思います。

※なお、仙台市は2017年までに開業率日本一を目指しており、新規の起業を促進しています

余談: 大学生の比率

余談ですが日本の大学生の約4割が東京などの関東地方の大学に在籍しているというデータがあり、また逆に仙台(宮城)の高卒者の大学への進学率は全国的にも低い傾向にあります。

今回取り上げているのは、仙台の大学生の地元就職の話でしたが、大学時代から関東に居ることで、会社の本社が多くビジネスが豊富に揃っていることからも自分にとって理想的な職場を見つけやすい、関東での就職を希望する学生が多いです。

また、それにプラスして生活における楽しさという魅力もあるので、どうしてもこうしたところへ人が流れやすいことは仕方のないことでもあるかもしれません。

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