【検証】仙台のホテルは他の都市より少ない? 全国のデータを比較してみた

国連世界防災会議で露呈した、仙台市内のホテルの少なさ

最近、ニュースなどで「仙台市はホテルが少ない」ということを耳にします。

特に、七夕祭りなどに代表される祭などの大きなイベント前後には宿泊の需要を十分に満たすことが出来ないほどの状況となり、2015年3月に開催された国連世界防災会議でも世界各国の代表団が宿泊するホテルが足りず、閉幕後に奥山仙台市長もホテルなどの宿泊収容力不足に言及していました。

※ただし、国連世界防災会議の際は郊外の旅館は比較的空いていたとのこと

 

宮城県の中心にあり、県庁所在地かつ政令指定都市、東北地方最大の都市であるにも関わらず、どうして仙台にはホテルがこれほど少ないと言われるのでしょうか。

今回はこの話題についてデータを元にまとめていきたいと思います。

 

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全国に、ホテル・旅館はどのくらいある?

 

仙台市内中心部のホテルマップ:

 

仙台市内にホテルが少ない理由を考える前に、全国のホテル・旅館施設のデータを見ていきましょう。

2013年度と少し前のものになりますが、政府統計の総合窓口(e-Stat)に、県や県庁所在地などの宿泊施設の数が載っているので、以下に引用・抜粋します。

※ちょっと数が多いですが、ご容赦ください

 

ホテル営業 旅館営業
施 設 数 客 室 数 施 設 数 客 室 数
政令指定都市
札幌市 168 24557 99 3492
仙台市 135 14110 86 2699
さいたま市 60 3283 35 426
千葉市 37 5799 88 2947
横浜市 134 15193 92 1970
川崎市 31 2799 35 786
相模原市 26 2148 59 1120
新潟市 80 7801 143 1686
静岡市 55 4011 134 2229
浜松市 49 5662 186 3307
名古屋市 45 9350 253 16539
京都市 153 19862 387 5791
大阪市 298 48225 384 10070
堺市 9 932 71 2650
神戸市 128 12655 157 3509
岡山市 76 7372 117 2394
広島市 82 10442 148 3212
北九州市 95 8566 82 1179
福岡市 165 22658 111 3453
熊本市 26 3737 209 6529
県別(一部)
北海道 681 63650 2482 47355
青 森 137 10927 715 10608
岩 手 164 10918 746 10834
宮 城 260 21606 571 11994
秋 田 94 7697 517 8846
山 形 131 8161 770 12565
福 島 261 16599 1443 22223
埼 玉 361 15649 364 5198
千 葉 172 28784 1244 23687
東 京 680 97879 1204 44186
神奈川 328 30631 1115 25040
新 潟 293 20182 2062 26556
愛 知 293 27606 1020 28411
京 都 207 22820 712 10208
大 阪 374 56992 783 19319
兵 庫 414 27129 1223 16145
岡 山 167 13073 633 9091
広 島 182 16956 589 10450
福 岡 384 38867 657 11234
沖 縄 358 33926 567 8890

出典(「政府統計の総合窓口(e-Stat)」第4章 生活衛生 – 8

 

仙台市のホテルは少ない? データから分かること。

仙台市のホテルはやはり数が少ない

 

このデータからは、ホテルや旅館の規模までを考慮した細かい詳細は分かりませんが、仙台市は、都市の規模が近い札幌市や福岡市と比べると、ホテル・旅館の数は少ないということが言えると思います。

他に都市の規模が同程度のところだと、広島市も仙台市と同じくホテルの数は少なめ。

宮城県全体で見ても、全国的に見ると数は少なめです。

 

また意外なところでは、神戸市や横浜市も仙台市と同程度の数となっていました。

ただし、神戸や横浜は3大都市圏に属する都市のため、周辺の市区などとの交通の便も良く、そちらへの宿泊も考えられるため単純な比較はできません。

なお、都市圏の規模に関しては以前書いた七大都市圏の記事でも触れているので、宜しければ併せて参照ください。(→【検証】仙台都市圏は、七大都市圏に含まれる?)

 

ホテルは慢性的に少ない訳ではない?

慢性的に少ないわけではない?

 

さて、仙台市はホテル自体が少ないのは分かりましたが、市内中心部のホテル数が少ない理由は何故でしょうか?

 

個人的には、それは市内中心部からの各温泉地へのアクセスがほどほどに良く、観光客はそちらに宿泊することが多いのでは、ということが第一の理由だと考えています。

具体的にいえば秋保温泉、そして作並温泉もその一つだと思います。

 

また、一時的な大イベントでホテルの数が「少なく見えてしまう」というのも理由の一つだと思います。

今回の国連世界防災会議は特殊なケースではありますが、東北大学では大きな学会や国際会議が度々催されており、その際に宿泊を必要とする学者や教員、学生などが一時的に殺到するというケースも考えられます。

七夕などの有名イベントもその一つで、宮城県で集客力のあるお祭りの1位〜5位までを仙台市の祭りが占めているために、イベント時に観光客が増加する傾向があると思います。(→詳細: 本当に効果あり?データで見る宮城・仙台への観光旅費半額施策)

 

それに加え県内には松島という有名観光地があるため、「イベントと一緒に観光も」という需要が潜在的に存在することから、お祭りなどの一時的なイベント時は宿泊の需要が増加することでキャパシティ不足の問題が出てくることが考えられます。

従って、仙台に宿泊する予定ができた場合には出来るだけ早く宿泊先を確保することが大切だと言えます。

 

仙台市内のホテル建設について

東日本大震災以降は、復興需要のため、仙台市内だけでなく宮城県内の旅館などに宿泊し滞在する方が一時的に増加しました。

また、仙台市内に限ってはアパート・マンションは震災以降は満室が続き、住宅需要が比較的追いついていないという事情もあります。

 

先に挙げたリンクの観光旅費半額施策で宮城県や仙台市への観光客が一時的にでも増加する可能性が高いので、市として対策を打ってくれることに期待したいです。

なお、仙台市内のホテルに関しては、2015年3月で閉館したアーケードに接する仙台東洋ビルの跡地などに建設の噂が立っているので、こちらも期待したいところです。(→止まらない仙台駅前の再開発。東洋ビル取り壊し&西口デッキ喫煙スペース閉鎖)

 

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