仙台駅東口・音楽ホール建設計画の現在

仙台駅東口ヨドバシホール(仮)の計画

ちょっと前に大きな話題になりましたが、今回は仙台駅東口の再開発と合わせて計画されている音楽ホールの話題を。

仙台市は検討調査費を計上し業務委託や発注を進めるとのことで、仙台駅東口への音楽ホール設置が現実味を帯びてきました

 

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以下、この話題に関するニュースを抜粋します。

 

仙台市は、市内中心部に新たに本格的な音楽ホールを建設するための検討調査費として2015年度当初予算案に2000万円を計上した。委託方法は未定だが、15年度早期に業務を発注、建設候補地や整備手法、規模などをまとめる。
 仙台フィルハーモニー管弦楽団が定期演奏会を行っている同市青葉区旭ヶ丘の日立システムズホール仙台(市青年文化センター)は中心部から離れている上、ホールの座席数は約802席の規模。市中心部にある、東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)は席数1590席、市民会館は1310席で、ともに老朽化が著しいなど、大規模な音楽イベントに見合った2000席程度のホールを必要とする声が音楽家や市民からあがっていた。こうした中、市では10年以上前にあすと長町の現在の市立病院の立地に音楽堂の整備を計画していたものの、財政難などの理由で計画を廃止している。

引用元:仙台市/15年度早期に委託/音楽ホール検討調査(建設通信新聞)

 

私は、このニュースで仙台市が以前音楽ホール建設を主導していたことを初めて知ったのですが、ひとたび公共事業となると、音楽ホールを一から作るよりも優先すべきことはいくらでもあるため、今回のヨドバシのような計画は民間主導でしか打ち出せなかったものかもしれません。

 

なお、この新音楽ホールに関する市民の意見としては、必要と不要で見事に50:50に分かれています。

 

地元経済界から仙台市内に新設を望む声が出ている音楽専用ホールに関し、民間調査会社の東日本リサーチセンター(青葉区)が市民を対象にアンケートを実施したところ、必要49.8%、不要49.6%で、回答は真っ二つに割れた。市が主体となり、ホールを震災復興のシンボルに位置づけて建設することには、賛成が過半数を占めた。

 市内に新しい音楽専用ホールを建てる必要性を尋ねた結果はグラフの通り。「必要」が19.0%、「どちらかといえば必要」が30.8%だった。「必要でない」は23.1%、「どちらかといえば必要でない」は26.5%になった。
 必要と回答した人には、理由を複数回答で質問。「交通の便の良い所にほしい」(52.0%)が最多で、「最新設備で良い音楽を聴きたい」(49.8%)、「著名な音楽家らに来てほしい」(48.0%)と続いた。

引用元:仙台の音楽専用ホール構想 賛否真っ二つ(河北新報 Online News)

 

昔、吹奏楽をやっていた私個人としては、この新音楽ホールは、”あったらいいなと”いう、「どちらかといえば必要」に分類される意見を持っています。

既に、市内の音楽ホールは充分な数が存在していますが(詳細は後述)、仙台駅から徒歩数分の場所に大規模イベントが開催されるハコが出来ることは、イベントを開催する側も参加する側も、周囲のお店などにとっても(経済効果的な意味で)メリットが大きいからです。

 

仙台市内の音楽ホールの現在

music hall

 

さて、一部はニュースにも情報がありますが、仙台市内に存在する主な音楽ホール(※)の場所・最寄り駅・キャパシティ・開業年について以下にまとめてみました。
※コンサートや演劇などの用途で用いることができるホール

 

・電力ホール         地下鉄南北線 広瀬通駅   1,000席 1960年
・東京エレクトロンホール宮城 地下鉄南北線 勾当台公園駅 1,590席 1964年
・仙台市民会館        地下鉄東西線 大町西公園駅 1,310席 1973年
・日立システムズホール仙台  地下鉄南北線 旭ヶ丘駅    800席 1990年
・イズミティ21 大ホール   地下鉄南北線 泉中央駅   1,450席 1987年
・仙台サンプラザホール    JR仙石線   榴ヶ岡駅   2,054席 1991年 (※)
・仙台駅東口ヨドバシホール(仮)JR、地下鉄  仙台駅    2,000席以上?

※音楽専用ホールではありませんが表に含めています

 

こうしてみると、意外と仙台の中心部だけでも相当な数があり、しかもどのホールも主に地下鉄の最寄り駅を有しておりアクセスもある程度保障されていることが分かります。
(これ以外にも若林区文化センターなど中小規模のホールは数多くあります)

このため、正直に言えばクラシックコンサートや演劇の会場となるような音楽ホールの需要は充分足りているような雰囲気が感じ取れます。

 

先の河北新報のニュースで反対の50%に回った方の意見はすでに供給が足りているというこの理由を挙げているのかもしれません。

新たに音楽ホールを建設しても、仮にコンサートの誘致に失敗するなどしてコンサートが開かれる機会が増えなければ、県内外からの集客には繋がらず、ひいては収益にも繋がらない。そうなると、音楽ホールを目的で建設しても、ただの商業ビルと化してしまう、というような心理なのだと思います。

 

しかし、建設通信新聞のニュースで指摘されている通り、やはり老朽化は著しいのも事実です。特に最初に挙げた3つの音楽ホールは、電力ホールを筆頭に50年近い年月が経っていますし、比較的新しい後者のホールでも25年程度は経過しています。

更に言うと、座席数も音楽専用ホールでは無い仙台サンプラザホールが一番多いということも少し悲しいところ。

地元の音楽団である仙台フィルハーモニー管弦楽団も比較的中心部から外れた日立システムズホール仙台を拠点としていることもあり、ニュースの通り「交通の便の良い所にほしい」というのは、東西南北どこからでも来やすく、隣県や隣市からも人を集まれる仙台駅に大ホールを、というのは必須ではありませんが、やはり「どちらかというと、必要」なのかもしれません。

そうなると、音楽に限らないイベントでの使用という需要の掘り起こしにも使えます。

 

求められるのは他ホールとの兼ね合いか

私自身はこの案には賛成の立場ではありますが、新音楽ホールを建造するとなると、既存ホールへの影響は避けられません。

このため、老朽化が進む市の建物である市民会館や、県営の建物ではありますが東京エレクトロンホール宮城の別施設への建て替えや再開発が、将来的には要検討となるでしょう。

 

ただし、ヨドバシの新ホールはビルの中に存在する建物であること、キャパシティは2000以上を見込んでいること、立地の良さなどから賃貸料などが高額になる恐れがあります。

そのため、何でもかんでも新ホールに集めるわけではなく、暫くは需要に応じて各ホールが使用されるということになると思います。

 

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