いつの間にか無くなった仙台市へのパンダ誘致計画。その原因とは?

暗礁に乗り上げていた八木山動物園へのパンダ貸し出し計画

仙台の八木山動物園で、その昔(といっても平成23年10月ですが)、八木山動物園に「震災復興の一環として中国からパンダを借入れる」というプロジェクトが立ちあげられました。

 

この話は震災復興のために何かが出来ないかという話が中国の温家宝首相から持ち上がったことによって生まれたものであり、同年12月に北京で開催された日中首脳会談においても、「積極的に検討していきたい」という話になり、仙台市への誘致は半ば間違いないものとされていたのです。

 

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ですが現在、この話はすっかり聞かなってしまいました。

 

原因は中国国内での平成24年9月の尖閣諸島国有化宣言を受けた反日感情の悪化により、「仙台へのパンダ誘致」もかなり強い反対をされるようになったため。

以下、この内容を扱ったニュースがありましたので抜粋します。

 

仙台市太白区の八木山動物公園へジャイアントパンダを誘致する計画が暗礁に乗り上げている。

24年9月に尖閣諸島を国有化したことを受けて、中国で反日感情が高まった。これを受けてパンダ誘致をめぐる動きは自然とストップ。
中国側との正式な協議は開始されずに現在に至っている。プロジェクト会議も24年8月の第2回会合を最後に、2年以上も開催されていない。

引用元:中国「反日」で立ち消えそうな仙台「パンダ誘致」…ここまでの“外交カード化”に反発強まる(産経ニュース)

 

これを受け、まずはパンダという動物の影響力とその問題点を挙げていきます。

 

パンダという動物の影響力

それでもパンダは人気がある

 

パンダは数ある動物の中でもトップクラスの人気を誇る動物です。

 

日本国内だと「上野動物園」がパンダで最も有名な動物園であり、そのほかにも神戸市立王子動物園や、和歌山県のアドベンチャーワールドなどでも飼育がされています。特にアドベンチャーワールドでは現在7頭のパンダが飼育されており、これは中国本土を除けば世界一の頭数となっています。

「パンダを飼育している」ということは動物園にとって非常に大きな強みであり、同時にその動物園を有する県にとっては強力な観光資源となることは間違いありませんが、仙台市は「パンダ」によって大きく左右をされることになりました。

 

とはいえ、ここで仙台市民を含む多くの人から寄せられた意見となるのが「そもそも需要があるのか」ということです。

 

パンダ受け入れに関する仙台市民の反対の声

この需要に関してですが、先にも述べたように、パンダは日本国内では3つの動物園で飼育がされている動物であるうえ、実際に足を運ぶ観光客の立場からすれば、様々な観光資源を持ち、観光に対してかなり力を入れている東京の上野動物園に比べると仙台市の集客力が劣るということは残念ながら事実です。

これは、2015年12月に地下鉄東西線が開通しても、大きく状況は変わらないと思われます。
 

思ったとおりの集客力が無いと、飼育コストが一年間一億円という膨大な金額がそのまま仙台市の財政負担になるため、地下鉄東西線の赤字が叫ばれるなか、「投資に見合った集客効果があるのか」という声もあります。

 

また、ニュースにもあるとおり、「そもそもそんなお金があるなら、震災の復興に回すべきではないか」という疑問の声や「震災が起きた直後だったならまだしも、震災から3年以上が経った今にやったのでは意味が無い」という厳しい意見があることも見逃せない事実だと思います。

 

このように現状、計画は自然消滅の状態にありますが、もし今後再び「パンダを誘致する」という動きが仙台市で生まれたとして、それに対して好意的な反応が得られるかどうかはかなり怪しい部分があると言わざるを得ないと思います。

 

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