仙台臨海鉄道の歴史。旅客への転用の可能性はある?

仙台臨海鉄道について

今回取り上げる仙台臨海鉄道は、仙台港付近に設置されている貨物専用鉄道です。

貨物専用鉄道ではありますが、臨海本線・仙台埠頭線・仙台西港線の3路線からなり、仙台市宮城野区と多賀市を走っています。

 

2011年の震災による津波襲来時には、線路や車両が流されたり脱線したことにより当面の間運休を強いられましたが、2011年末には見事に復旧。

仙台港付近の商業施設である三井アウトレットパーク仙台港や、イベント会場となる夢メッセみやぎの付近にこの線路が通っているので、車両が運行しているのを見たことがある人も多く居ると思います。

 

今回はこの仙台臨海鉄道の歴史や、旅客への転用の可能性について書いていきます。

 

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仙台臨海鉄道の歴史

仙台臨海鉄道の歴史
 

仙台臨海鉄道は、1970年に設立。翌年の1971年には現在の臨海本線が開業します。

路線は現在のJR東日本・東北本線の陸前山王駅から、仙台港駅を経て仙台北港駅までの5.4キロメートルを結んでいます。

 

1日の本数としては、現在(2015年)の段階で、臨海本線は、陸前山王駅と仙台港間駅が1日13往復設定されており、主に仙台港から荷揚げされたコンテナや海上コンテナのほか、周辺の工場から生産される石油や化成品、レールなどが輸送されています。

また、陸前山王駅と仙台北港駅が1日5往復が設定され主に石油が輸送されます。

 

一方で、1975年には仙台港駅から分岐した仙台埠頭線が開業。距離は1.6キロメートルで、1日1往復のレール輸送列車が、仙台埠頭駅と陸前山王駅を結んでいます。

 

また、1983年には2.5キロメートルの仙台西港線が仙台港駅から仙台西港駅まで開業し、現在ではコンテナ専用列車が3往復設定されています。

なお、仙台臨海鉄道は、全線が単線非電化でJRとの直通運転のために軌道の幅も1067ミリとなっており、運行本数が少ないため、タブレット閉塞方式またはスタフ閉塞方式が使われています。

※路線図の詳細は以下の地図を参照ください
 

 

仙台臨海鉄道の旅客転用の可能性は?

さて、前述のとおり、仙台臨海鉄道は基本的に仙台港周辺の港湾からの、コンテナや工業地帯からの製造される製品の輸送に使われていますが、冒頭に書いた通り、周辺には三井アウトレットパーク仙台港や、間もなく開業の仙台うみの杜水族館が存在するため、少し路線を延長するだけで大きな商業施設へのアクセスが良くなり、利便性が高まることが考えられます。(→仙台うみの杜水族館が2015年7月開業予定。周辺へのアクセスを考える)

 

しかし、本格的な旅客転用の可能性は限りなく低いといえます。

この理由としては、仙台臨海鉄道周辺は港湾施設および工業地帯となっており、旅客転用してもまず収益性が見込めないためです。

また仙台臨海鉄道は東北本線の陸前山王駅を結んでおり、仙台市内からの直接のアクセスという意味では大きく迂回することなって所要時間が長くなるのに対して、その手前にはよりアクセスが便利な仙石線が走っているため、計画は全く無いというのが現状では無いでしょうか。

 

ただし、過去には仙台臨海鉄道を利用した旅客営業も行われています。

ひとつは現在の夢メッセみやぎの場所で1987年に開催された「’87未来の東北博覧会」で、仙台西港駅付近に臨時設置された東北博覧会前駅と仙台駅との間を往復した列車が設定されました。

また1997年には夢メッセみやぎを中心として「国際ゆめ交流博覧会」が開催され、1987年と同じく仙台西港駅付近に臨時に設置されたゆめ交流博前駅との間で旅客列車が運行されています。

 

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