仙台市のサミット誘致の問題点とは?宿泊施設不足と警備の不安を考える

主要国首脳会議(サミット)の開催地に仙台市が立候補したけれど..

仙台市が立候補した2016年に日本で開かれる主要国首脳会議(サミット)の開催地の選定ですが、最終的には、三重県志摩市での開催が決まりました。

仙台市をはじめとする各都市ではサミットの誘致に向けて準備を進めてきましたが、メッセージ性、警備のしやすさ、宿泊施設、交通の便を全て満たす候補地が存在せず選定は難航し、最も重要視された警備のしやすさという点で三重県志摩市が他より抜きんでていたことが一番の選定ポイントだったのかな、と思います。

スポンサーリンク

サミットとは何か

サミットとは何か

とことで、サミットの意義とは何なのでしょうか。

サミットでは、世界経済の諸問題や政治問題のほか、開発、環境、気候変動などの地球規模の問題等について議論されますが、仙台市をはじめとする東北地方は震災からの復興に取り組む姿勢と、感謝の思いを世界に再発信きっかけになるのではないかと考え、立候補を表明しました。

ただ、もちろん、復興という観点のみから立候補したのではなく、震災時に各国から多大な支援を受けた謝意を伝える場としたいという考えもあり、東北が世界各国に向けて発信すれば、国の施策でもある日本再興と地方創世にもつながるものと考えています。

さて、この2016サミットの開催地に関しては、下記のニュースの通り8箇所が立候補しており、現在の最有力候補地としては三重・志摩市の賢島と軽井沢が最有力候補に上がっていました。(その後、仙台・志摩・広島の3つに絞られました)

日本が議長国となる来年の主要国首脳会議(サミット)の開催地選定が大詰めを迎えている。全国8自治体が名乗りを上げているが、国際テロを警戒し、警備が重視されている。警察庁は三重県志摩市の賢島(かしこじま)と長野県軽井沢町が望ましいと官邸に報告した。ただ、震災復興をアピールできる仙台市を推す声があるなど他の自治体も巻き返しに躍起だ。安倍晋三首相は「本当にまだ決めていない」と周辺に語っており、決断が待たれている。(千田恒弥)

 外務省にサミット誘致計画書を提出しているのは仙台市、新潟市、軽井沢町、浜松市、名古屋市、志摩市、神戸市、広島市の8自治体。

 最有力候補として急浮上しているのが志摩市の英虞湾(あごわん)に浮かぶリゾート地、賢島だ。島であるため同じリゾート地の軽井沢以上に警備面で利点がある。本土側からは2本の橋しかなく、交通制限や不審者排除が容易だ。三重県警は、皇族や首相の伊勢神宮参拝があるため警備の経験を豊富に持っている。

 一方で、首相は、「どのように各国首脳を迎えるかをイメージしながら検討している」(政府高官)と、メッセージ性重視で選ぶとの見方がある。警備当局の能力を信頼し、警察庁が報告した2カ所だけにこだわらない考えを示しているともされる。

 沖縄、北海道でのサミットは警備や交通の要素以上に、小渕恵三元首相や第1次政権時代の首相の強い思い入れもあって決まった。
 その点で、3月に国連防災世界会議の会場となった仙台市が注目されるが、大きな宿泊施設が少ないのが弱点との指摘がある。

引用元:来年のサミット開催地、三重・賢島が急浮上 軽井沢や仙台も 最後は首相判断(産経ニュース)

仙台市が満たしているサミット誘致の条件

サミットを開催する条件は、冒頭に挙げたメッセージ性、警備のしやすさ、宿泊施設、交通の便の4つ。

このうち、東日本大震災後の復興や防災・減災を伝えるメッセージ性、東京都心や仙台市中心部からのアクセスが良い交通の便の2つの要素は満たしていました。

会場としては仙台国際センターを予定。
仙台国際センターには、国連世界防災会議でも使用された新展示棟が完成し、既存の会議塔との一体化により、会議の幅が大きくなるという見通しもたてています。

会場までは東京から新幹線と車で約2時間、仙台空港から車で30〜40分程度での移動が可能で、また、宿泊施設となるホテルからも少ない移動で済むと考えられていました。

この点については北陸新幹線がある軽井沢とは同等だとしても、三重県の賢島と比較するとアクセスが良いと考えられていました。

※地下鉄東西線・国際センター駅も開業はしていますが、サミットでは使用されないと思われるため、交通手段としては除外します

しかし、警備のしやすさ(警備体制)に関しては課題があり、軽井沢と賢島には及ばないといった状況。

主要都市8カ国の代表者集まる場所となると、テロなどといった事件が起こる可能性もあるということを念頭に置かなくてはなりません。

過去の開催地である東京からアクセスしやすい場所、若しくはリゾート地であり、警備体制を整えやすい洞爺湖などが選ばれて来ました。

仙台市は今回の会場としている国際センター周辺だけを考えれば、広瀬川で街とさえぎられていることで、警備体制も一応は整えられますが、国連世界防災会議を除けば大規模な会議の開催経験に乏しく、警備が万全とはいかない状況になるではと考えられています。

また、仙台での開催となれば日本では前例のない都市型サミットとなり、仙台駅周辺の交通規制なども含めて市民の生活に影響が出る恐れがあります。

仙台市サミット誘致の最大の難点・宿泊施設の不足

また、国連世界防災会議でも露見し、仙台市長も認めた問題として大規模な宿泊施設の不足という問題があります。

旅館を除いた高級ホテルとしては、天皇皇后両陛下も利用される泉区寺岡の仙台ロイヤルパークホテル、仙台市中心部のウェスティンホテル仙台を筆頭に、プロ野球チームなども利用するホテルメトロポリタン仙台や仙台国際ホテルなどがありますが、数自体を考えると少ない印象があり、自然豊かな郊外のホテルを挙げるとなると、仙台ロイヤルパークホテルしかありません。

なお、以前の記事で取り上げましたが、仙台市は他の都市に比べてホテルなどの宿泊施設が不足しているというデータがあります。(→【検証】仙台のホテルは他の都市より少ない? 全国のデータを比較してみた)

開催地になるための条件を一定はクリアしていますが、今ある課題を解決することで将来的に、同じような国際会議を再び誘致することは可能と思いますので、期待したいと思います。

スポンサーリンク