仙台空港民営化のメリット。空港は新たな観光スポットとなる?

仙台空港の民営化について

仙台空港の民営化の運営権獲得に動いた4連合(※)は全て一次審査を通過し、あとは二次審査と優先交渉権者の決定を残すのみとなりました。

(※):
1. 三菱地所、ANAホールディングス、日本空港ビルなどの連合
2. 三菱商事・楽天の連合
3. 東急電鉄、東急不動産、マッコーリー銀行などの連合
4. イオン・熊谷組の連合

しかし、安全保障関連法案に関する動きで民営化に必要な法案(民間資金活用による社会資本整備法の改正案)の審議の見通しが立たず、また引き継ぎ時間を多めに設けるなどの理由から、民営化は2016年7月に延期になることが発表されました。(→<仙台空港>民営化 来年7月に延期:河北新報 Online News

さて、東日本大震災からの完全復旧と収益向上を目的として打ち出された仙台空港の民営化ですが、内容としては国が所有権を保有したまま運営権を民間に売却する方法で、実現すれば日本初の民間資金を活用した社会資本整備事業となり、民間の力で新規施設の設置などを含めたサービス向上や新財政再建を目指すことになります。

今回はこの仙台空港の民営化により考えられるメリットや、今後の仙台空港の展望について記事を書いていきます。

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仙台空港が民営化するメリットとは何か

仙台空港に限りませんが、空港の民営化による主なメリットは、一体経営による効率化と、それに伴う収益性の向上や新たなるサービスの創出です。

仙台空港は震災翌年の2012年度から年間利用者は増加しており、将来的には年間利用者600万人が見込める可能性を秘めている空港です。

そのため、空港内でのイベントや商業活動を充実させるエアモールなどにより、人と物の交流を拡大させことで、東北一の魅力のある空港になることが期待されます。

また、仙台空港アクセス線の存在により、仙台駅から仙台空港までのアクセスは20分~30分と、比較的都心から近い空港であるため、新たな観光スポットになり得る可能性を秘めていると思います。

民営化後の新たな周辺地域活性化プロジェクトとして、現時点では、空港内や近辺のホテル整備やコンベンション・センターの設置、空港内での特産物の販売、震災復興メモリアル施設の建設などが挙げられているようで、観光施設の整備に伴い雇用増加、名取市近辺の地域産業においても農業、漁業を中心に活性化が望めます。

もっとも、仙台東部道路の海側であり海に程近い仙台空港では、防災の視点も当然ながら求められてくる訳で、津波避難タワーの欠点とは何かの記事で書いたような避難施設の存在が必須となります。(ただし、空港周辺の高さ制限を考えると、空港ビル以外に避難場所は存在しないのかもしれませんが..)

また、空港ビルの拡張や新たな商業施設を見込むとしても、空港利用者以外の観光客を取り込むには、近隣の名取エアリの商業施設との差別化を図る必要性もあり、そこも注目点となります。

運営権を手にするのは?

仙台空港の民営化の指針としては、「航空ネットワークの拡充とLCC拠点化誘致」が第一に挙げられており、特にLCCの誘致が可能かどうかが最大のポイントとなると思われます。
(2015/03/10追記:格安航空会社(LCC) ピーチ・アビエーションが仙台空港を拠点空港化し、LCC便を増便することを発表しました。)

また、得られる運営権は仙台空港ビル、滑走路、仙台空港鉄道(こちらは望めば)で、運営の委託期間は30年間(最大でも65年間)と長期間に渡ることもあり、ある程度の企業体力も必須となります。

そうなると、各社専門分野を持つ、三菱地所・ANAホールディングスなどの連合、東急電鉄・東急不動産などの連合が運営権を手にする可能性が高いのかなと考えています。
(素人目ですが、LCCの誘致は既にLCCを持つANAが有利かもしれませんが、このあたりは良く分からず)

この仙台空港民営化の動きは、宮城だけでなく東北全土のメリットになることも期待されており、また、他の空港民営化の試金石とされている点もあるため、全国的に注目を集めており今後の動向が注目されます。

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