仙台市営地下鉄の料金が高い理由。近年は増収増益な地下鉄の今後について

仙台市の地下鉄は料金が高い

もはや一般的な認知だと思うのですが、仙台市営地下鉄の料金は他都市と比べて高いです。

地下鉄東西線開業に合わせて新たな運賃制度を導入します(仙台市ホームページ)で、地下鉄東西線開通後の料金表がアナウンスされています。

この資料を見ると、仙台駅から地下鉄東西線・南北線3駅のエリア内ではどの駅で乗り降りしても料金は200円となり、仙台駅近郊で乗り換える場合は安上がりとなりますが、360円という最大値は変わらず、相変わらず高いと感じてしまう感は払拭されていません。

今回は、仙台市の地下鉄と他都市の地下鉄との料金比較、そして料金が高い理由を見ていきます。

 

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仙台市営地下鉄の料金について

前述の通り、仙台市営地下鉄の料金・運賃は、既存の南北線も新しくできる東西線もどちらも最短の距離で200円、一番遠くて始発から終点までで360円となります。(小児の場合は半額)

また、旭が丘駅、北仙台駅などから出ている市バスから地下鉄に乗り継ぐ場合には、バストと地下鉄の料金の合計から大人の場合40円、小児の場合は20円割引されます。
※宮城交通バスの場合は割引区間が限定されています。

ただし、個人的にはこの乗り継ぎ割引は宣伝不足というか、利用客にはあまり上手く活用されていないと思っており、仙台駅での乗り継ぎも出来ないため、利用者はそれほど居ないのではと考えています。

なお、料金は駅からの距離で決まるため、詳細は仙台市の公式サイトか、各駅にある料金表をご確認ください。

 

 

仙台市営地下鉄と他都市との料金比較

さて、次は本題の一つ、各都市との比較です。

以下のサイトに2012年時点の料金比較がありましたので、引用・抜粋します。

料金表は、キロごとにどれだけ料金が発生するのかを示しているようで「3」というのは3kmということだ。それに従い7は7km。3km圏内ではおおよそ同じ値段にはなっているがその中で飛びぬけて安いのが東京メトロの「160円」だ。さすが都心ということもあり、稼働率も高く回転率も高いので160円でも採算が合うと考えられる。

逆に高いモノと言えば仙台市営地下鉄だ。3kmまでは他とほぼ横ばいだが、15km地点で他と100円近い差をつけている。一体何故ここまで高いのか。

根本的な理由とはいえないが、例えば東京メトロは1日約560万人(H15)の利用者がおり、それがたとえ160円圏内だとしても896,000,000円の売り上げが見込める。

対して仙台市営地下鉄は1日平均約15万人で最低の200円で計算すると30,000,000円となり東京には遠く及ばない、そればかりか年々収益が低迷していき、ワンマン運転を行うなど低コスト化を図っているが,未処理欠損金が多額に上っているなど厳しい経営状況もあるようで、今後も厳しい戦いを強いられそうだ。

引用元: 便利な地下鉄料金表一覧が登場!一番高い地下鉄は・・・ (秒刊SUNDAY)

 

上記サイトの料金比較を参照すると、東京メトロと比較するのは乗客数などの面で酷ですが、福岡や札幌などの他の地方主要都市に比べると、仙台市の地下鉄は、kmごとの料金が高いことが分かります。

以下、消費税8%の2015/1月時点, SuicaなどのIC乗車券を利用した場合の料金を比較してみます。

 

東京都のJR立川駅からJR東京駅へ向かう時の料金を例に挙げると、JRだけを利用した場合は637円、途中駅である荻窪駅で東京メトロ丸の内線に乗り換えた場合は539円と100円近く安くなります。

 

次に仙台駅から北仙台駅へ向かう時の料金を見てみると、JRでは185円、地下鉄では250円と地下鉄を使ったほうが高くなってしまいます。

東京メトロと比較であること、また目的地までの距離の違いもあるため、一概に比較は出来ないことは承知のうえですが、これを見る限りでは仙台市営地下鉄の料金が高いことが分かります。

 

仙台市営地下鉄の料金が高い理由

仙台市営地下鉄の料金が高い理由としては、前述のサイトにある通り、仙台の都市規模と累積債務の返済が必要であることが第一に挙げられます。

 

これは地下鉄東西線にもおそらく言えることになると思いますが、人口比率で見れば利用者は明らかに少ないのに計画を進めたツケが回ってきたためで、そのツケを利用者や市民に負担を背負わせざるを得なくなった結果とも言えます。(→大赤字を隠して進む仙台地下鉄東西線 レビュー: 東西線の赤字を裏付ける本)

※ただし、上記記事でも書きましたが、管理人は東西線の建設自体には賛成です。

 

また、仙台駅を除けば駅に直近の学校や企業、商業施設などが少なく、バスや自転車での通学に代替されてしまっているという点もあり利用者が抑えられているという可能性もあります。

 

ですが、平成25年度高速鉄道事業会計決算(仙台市ホームページ)を見てみると、平成23年(2011年)を底に、2012年、2013年と乗車人数と運賃収入は右肩上がりに転じ、黒字を確保しています。

乗車人数が増えた理由は、仙台市の若者人口は大幅減少… データから見る仙台市の人口推移の記事で述べたように、東日本大震災直後の人口流入が影響している可能性がありますが、詳しい理由は分かりません。

ただし、2014年は人口増加も鈍ってきており、この流れがこのまま続くかどうかは26年度以降の資料を見てみたいと思います。

また、増収増益であるにせよ、累積赤字の返還にはまだまだ時間がかかるので、今後料金が下がるということはおそらく無いと思います。

 

最後に、報告書を読むと、仙台市地下鉄南北線の黒字の確保は、被災地向けの公的信金補償金免除などの活用で低金利の企業債への切り替えや広告料の増収などによるものだそうです。

低金利の企業債は期限が決められたものであると思われますし、東西線開通以降は東西線の赤字負担で料金が更に値上げされる可能性も出てきますが、その行方に関しては東西線開通後に改めて注視していく必要があります。

 

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