仙台市の若者人口は大幅減少… データから見る仙台市の人口推移

仙台市の人口についてのニュース

今回の記事では、仙台市の人口についてのニュースを取り上げ、そこから管理人が近年の仙台市の人口についてデータから考察した内容を書いていきます。

今回取り上げるニュースは、以下の仙台市の人口について取り上げた河北新報のニュースです。

仙台市が東北唯一の政令指定都市として担ってきた人口の「ダム機能」に陰りが見えてきた。仙台は東北、北海道から人を集め、東京など大都市への流出を抑制してきたが、転入は減少傾向にあり、両地域の割合も低下しているからだ。

市の統計によると、転入は2006年の4万9112人に対し、13年は4万7035人で2077人減少。そのうち東北と北海道からの転入と全体に占める割合は、06年が3万657人(62.4%)、13年が2万7052人(57.5%)でともにマイナスになった。

政令市に移行した1989年以降、転入は95年の5万9065人をピークに減り始め、04年に5万人を切った。東日本大震災が起きた11年は前年比5938人増の4万9914人と激増したが、12年からは再び前年割れに戻っている。

引用元: 人口「ダム機能」低下か 仙台市、転入鈍る (河北新報 ONLINE NEWS)

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仙台市の人口増加の割合はやはり減少している

仙台市の人口データを分析

このニュースで主張している仙台市への転入者の低下について考えるため、仙台市のの人口動態のデータである統計情報せんだい 人口動態(仙台市のホームページ)を見てみます。

このデータの、人口動態の推移(日本人住民+外国人住民)の表の下部、年ごとの社会増加数・転入数・転出数を見てみると、東日本大震災の発生した平成23年(2011年)を境に転入超過となっていますが、平成24年以降は、転入数が減少、転出数が増加し、共に平成22年頃の水準に逆戻りしていることが分かります。

このままどのくらいの数値に落ち着くかは分かりませんが、今後は平成21年以前の転出増加の状態に陥ることも予想されます。

※なお、出生数から死亡数を引いた自然増加数は以前からずっとプラスのため、仙台市の人口は年々微増しています

また、統計情報せんだい 推計人口(仙台市のホームページ)には過去の人口のデータが掲載されており、ここから、ニュースで言われている通り、平成7年(1995年)以降は仙台市の人口増加の割合はゆるやかに減少していることが分かります。

震災後の転入による大幅人口増の時代が終わり、今後は小幅の人口増が続く、その後は人口減となることが予想されます

死亡増加により、自然増加数の割合が減少

ところで、先ほどの人口動態のページの自然増加数の人数を見てみると、出生する赤ちゃんの人数はそれほど変化が無いのに、死亡する方の数が、東日本大震災以降、明らかに増加していることが分かります。

これは震災のあった年は直接の被害で亡くなられた方が多いと思われますが、それ以降の増加の理由は不明です。
(高齢化が進んだ影響なのでしょうか?なお、震災による関連死はそれほど多くは無いことが、復興庁のホームページから分かります)

今後出生率が低下した場合、転入者減と合わせて人口減少の要因になることが考えられます。

若者の転出は止まらない

上京などで若者が流出する

さて、ついでにと言いますか、統計情報せんだい 年齢別住民基本台帳人口(仙台市のホームページ)から、仙台市の年代ごとの人口割合を見たところ、面白い事実が分かりました。

この情報から、平成21年以降の直近の6年間で以下のような人口の推移が起きていることが分かります。

  • 0~4歳の赤ちゃんの人数は1万5000人ほど増加
  • 5~19歳までの子供や高校生くらいまでの人数は横ばい
  • 20~39歳までの大学生・社会人は20万人近く減少
  • 40~54歳までの社会人は27万人近く増加
  • 55~59歳の方は8万人ほど減少
  • 60歳以降は大幅増加

如何でしょうか?

以下、私の個人的な見解と予想を書いていきます。

まず、赤ちゃんの人数が増えているのは、出生率の低下から考えると以外な結果ですが、これは震災以降の他県からの転入増による結果も含まれていると考えられます。

また、20~39歳までの大学生以降の若年層(若者)の減少は、進学や就職などによる関東圏への転出によるもの。

そして40~54歳までの増加は、関東から仙台市にある会社の支店などへの異動などによるもの、そして55~59歳は関東の本社への異動や早期退職での故郷への移住などが考えられます。

東京の支店という特性を持つ仙台という土地柄が良く分かるデータですが、そもそも転入数の低下は若年層の関東への転出が根本的な理由である、とういうことがはっきりします。

最後に

若年層の転出を抑えるために国が行っている政策として、地方創成というものがありますが、仙台市としても、地下鉄東西線、仙台駅東口再開発..新施設から占う2015年の仙台市の姿の記事で少し触れた、仙台市総合計画という大枠を打ち立て、人・モノ・カネを集める様々な計画を進めています。

東京一極集中が続く現代の日本では、若者人口の流出を抑えることは非常に難しい問題です。

しかし、ゼビオアリーナ仙台の成功から考える、仙台駅周辺の街作りとスマートベニューで書いたあすと長町の副都心開発や、荒井駅を代表とする地下鉄東西線の沿線開発(→仙台・新副都心誕生へ?荒井東地区の開発計画)のような住宅需要や新しい街の形成により、雇用や住居などの受け皿となる設備が出来つつあります。

これらの開発がピークを迎える2016年以降、若者人口の流出を抑える新たな策を仙台市や宮城県が打つことで、この状況に少しでも歯止めがかかることを期待したいと思います。

※なお、次回以降の記事では仙台圏を構成する富谷、多賀城、名取などの各市を合わせた人口推移、また東京都や横浜市など関東圏の人口のデータも見て比較を行う予定です。

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