スカイマーク仙台空港撤退。データで見る今後が「ヤバい」路線とは?

スカイマークが仙台-神戸便を運休

前々から噂されていた、スカイマークの仙台-神戸便の運休が正式に決まり、これによりスカイマークが仙台空港から撤退することとなりました。

仙台と札幌、福岡を結ぶ便が2015年3月末で運休となり、神戸便も採算が厳しいとは聞いていましたが、民営化による経営効率化や運営黒字化、そして利用者増を推し進める仙台空港にとって、痛手となることは間違いないと思います。

 

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まずは、このニュースについて報じた河北新報の記事を、以下に転載・抜粋します。

 

民事再生手続き中のスカイマークが仙台空港から撤退することが24日、分かった。現在運航している神戸空港と結ぶ路線は10月24日の便を最後に運休する。

スカイマークは22日にANAホールディングスを再建に向けたスポンサーに選んだと発表した際、基本的に現行の路線を維持する方針を示していた。しかし、経営再建を確実にするため、搭乗率が低い不採算路線の廃止や縮小は避けられないと判断した。

仙台-神戸線の搭乗率は2月が28.5%、3月も43.7%と低迷し、一般的な採算ラインとされる60%を大きく割り込んでいた。

引用元:スカイマーク仙台撤退 神戸線休止届け出(河北新報 Online News)

 

ニュースにある通り、元々、現行の路線を維持の方針だったのですが、やはり不採算路線から撤退しないことには経営再建はままならないということだったのでしょう。

 

ところで、この便の一般的な採算ラインとされる搭乗率60%という数値ですが、他の既存路線ではどうなのでしょうか?

以下、公開されているデータからスカイマークや他航空会社の便の搭乗率などを見て、今後危ない路線はあるのか考えていきます。

 

仙台空港発着のスカイマーク便の搭乗率データから分かること

民事再生法を申請するスカイマーク

 

さて、ニュースにあったスカイマーク便の仙台空港発着の路線について、スカイマークのホームページにある搭乗率のデータを以下に抜粋・転載します。

 

区間2014年5月2014年8月2014年12月2015年3月
神戸-仙台50.7%72.6%37.7%43.7%
仙台-札幌52.0%76.0%35.8%53.9%
仙台-福岡56.3%81.4%48.4%58.3%

出典: スカイマーク 搭乗実績

 ※仙台-札幌(新千歳)便、仙台-福岡便は2015年3月を持って運休
 ※仙台-神戸便は2015年10月24日を持って運休予定

 

このデータから分かることとしては、やはり3路線共に採算ラインの60%に達していない期間が多いということです。

仙台-札幌便と仙台-福岡便は今回ニュースとなっている仙台-神戸便より早く運休となりましたが、これは後述のJALやANAなど他の航空会社の路線が乗り入れていることも考えられます。

スカイマークが唯一の便だった仙台-神戸もこれらの便よりも搭乗率が悪いため、採算性がまず取れないと判断されたのでしょう。

 

 

仙台空港発着便の搭乗率のデータから考える、次の危ない路線は?

さて、次は国土交通省ホームページで公開されている搭乗率のデータのうち、仙台空港発着便の搭乗率を見ていきます。

まずは、日本航空 (JAL)・全日本空輸 (ANA)・スカイマーク (SKY)・AIRDO (ADO)・Peach (APJ)の2013年度の年間搭乗率と、2014年度、2013年度の10-12月期の搭乗率を以下に抜粋・転載します。

 

区間2013年度搭乗率2013年10〜12月搭乗率2014年10〜12月搭乗率
成田-仙台49.2%53.3%45.2%
大阪-仙台57.7%61.9%73.5%
関空-仙台88.2%86.6%89.4%
仙台-札幌51.9%48.5%52.2%
仙台-神戸--50.4%
仙台-那覇71.1%74.6%77.2%
中部-仙台59.1%64.4%56.2%
福岡-仙台55.7%57.4%63.2%

出典: 国土交通省ホームページ 平成26年度 定時就航率・輸送実績に関する情報

 

搭乗率の高いものですと、ピーチの関空-仙台とANAの仙台-那覇が高い搭乗率となっています。また、仙台-大阪間も高い搭乗率です。

仙台から大阪までは陸路で行くと新幹線の乗り継ぎになることからビジネス目的での利用が、那覇まではレジャー目的の運行が搭乗率の高さの理由なのかなと考えてしまいます。

なお、仙台-那覇はピーチが仙台空港を拠点化することにより、今後はLCC便が就航する可能性が高いと思われるため、この区間も競合が発生してくると思われます。

 

逆に、搭乗率が一番低いのは成田-仙台です。

しかし、ここはANAの乗り継ぎ用途と思われるので今後も運航は継続される路線と思いますが、これを除くと、仙台-札幌(新千歳)便の搭乗率が低いのが気になります。

この路線はJAL、ANA、AIRDOと3路線が乗り入れており、また後述するIBEXは2015年4月より運休を決めています。

今後の北海道新幹線の開通により、陸路で函館まで繋がることを考えると、この路線も今後は航空会社の数が減ったり減便になったり、Peachの路線就航による競争激化も考えられるため、注視するべき路線だと思います。

 

次に、仙台空港を拠点化しリージョナルジェットを運航しているIBEXエアラインズ (IBX)のデータを掲載します。

 

区間2013年度 座席利用率2014年度上期 座席利用率
仙台-札幌45.5%68.9%
仙台-小松54.1%68.9%
仙台-広島74.3%74.2%
仙台-福岡62.8%54.6%
中部-仙台58.1%61.8%
伊丹-仙台59.6%71.0%

出典: 国土交通省ホームページ 平成26年度 定時就航率・輸送実績に関する情報

 ※仙台-札幌(新千歳)は2015年3月を持って運休

 

IBEXは、全体的に60%以上をキープしており、他の航空会社が就航していないような路線の就航も多いです。

しかし、今後Peachの路線拡大により競合区間が発生する可能性も否定はできないので、その場合は競争が激しくなることが考えられます。

 

仙台空港のポテンシャル

仙台空港の今後
 

最後になりますが、宮城県公式ホームページで、仙台空港アクセス鉄道及び仙台空港の乗降客数【平成26年度速報値】が公開され、国内線は過去最高の307万人の利用を記録しました。

ただし国際線は微減で、今後はピーチがIBEXに続く拠点空港化が決まっており、乗客数600万人を目指してLCC拡充による国内線・国際線の更なる拡大が求められています。

※国際線に関しては、ハワイアン航空が仙台経由で運航していたホノルル発札幌行き(仙台-ホノルル)を乗客数の増加が見込まれないということから、2015年10月以降、直行便に切り替えると発表しています。

 

仙台空港は、震災以降は乗客数の拡大が続いており、ポテンシャルという意味では充分にあると思われますが、スカイマークの撤退により乗客数の減少が見込まれるのは事実です。

今後は宮城県が主導する旅行費半額施策(→本当に効果あり?データで見る宮城・仙台への観光旅費半額施策)など、官民が一体となって仙台空港の規模拡大がされることに期待したいです。

 

なお、仙台空港に関する話題として、以下の記事も書いていますので、宜しければ併せてご一読ください。

新設される路線は?ピーチが仙台空港を拠点化&新国際線就航

仙台空港の話題続々。消防ヘリポート整備や企業誘致が加速

 

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