多摩モノレールに「立川北駅」と「立川南駅」がある理由

立川北駅と立川南駅は数百メートルしか離れていない

JR立川駅は東京都の郊外で最も乗降客数の多い駅ですが、この立川駅につながる多摩都市モノレール(以下、多摩モノレール)が開業したのは1998年11月です。

開業当時は上北台駅から立川北駅までの開通でしたが、2000年1月には立川北から多摩センターまで開通し、立川から京王線・小田急線への交通も便利になりました。
※なお、今後は町田方面などへの延伸の可能性も高くなっています

ところで、この多摩モノレールの、JR立川駅の最寄り駅としては、立川北駅と立川南駅という2つの駅が存在しています。

この立川北駅と立川南駅の間は距離にしておよそ400mしか離れておらず、互いの駅はJR立川駅経由で4~5分で歩けるところにあります。
また、今後のプラウドタワー立川の完成後は新たな南北自由通路が作られる予定なので、ますます距離も短くなる予定です。

普通に考えればこの駅間なら多摩モノレール立川駅一つだけになりそうなものですが、今回は、立川北駅と立川南駅の2つができた理由を見ていきたいと思います。

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理由の一つは混雑を避けるため?

多摩モノレール・立川南駅付近

立川北駅と立川南駅の2つの駅が出来た理由のまず第一に、一つの駅では乗降客の流れが混雑で滞ってしまうことが考えられます。

元々乗降人数が多かったJR立川駅で、多摩モノレール開通でますます利用客が増えそうなのに、一つの駅では将来足りなくなると判断したのではないでしょうか。

事実、立川南駅の利用者数は2000年の9000人弱から2010年の14000人強へと、立川北駅は1999年には8500人弱だったのが2010年には19000人弱へと増えています。
これらが同じ駅だったとすると混雑が激しくなっていたことが予想されますし、現在も常時混雑しているJR立川駅構内を通らずに都合の良い方に降りることができるというメリットがあります。

また、立川駅へ乗り入れるJR路線が多いために、この駅に近接して新しいホーム等を作るのは立地や費用の観点から難しいものがあったということも考えられます。

これは、ほんの少し離れた場所に2つ駅を作った方が、工事もスムーズに進み、思い通りの駅を作ることができるからという理由もあると思われます。

立川北駅と立川南駅の誘致合戦

また、この2つの駅が出来た他の理由としては、北口と南口の商店街の誘致合戦があったことが挙げられます。

これは過去に新聞に掲載されていた理由ですが、モノレール開通以前から発展していた立川駅北口周辺の商業エリアに対して、南口周辺の商店街等では客足が素通りしてしまうことが懸念されたため、南口エリアの商店主たちが多摩モノレールに請願を出し、それが通ったためとされています。

立川北駅周辺には、まず昭和記念公園があり、ルミネ・伊勢丹・高島屋・ロフト等の大型商業施設やシネマシティもあります。
それに対して立川南駅周辺には、多摩文化会館や都立多摩図書館等の公共施設や、グランデュオやアレアレアといった商業施設、近年では旧市役所に立川まんがぱーくがオープンしています。(→お菓子持ち込みもOK! 立川まんがぱーくに行ってきた)

このうちグランデュオのオープンは1999年、先日10周年を迎えたアレアレアの開業は2005年ですが、この開業に向けて立川みなみルネッサンス21という協議会が2000年に発足しています。

立川北駅が完成したのが1998年、立川南駅は2000年なので、駅を2つにしたことで南口地域への経済効果や人々の利便性が飛躍的に向上したと言えると思います。

こうして考えてみると、立川北駅と立川南駅ができた理由とは、つまるところ、多摩モノレールという会社の、地域へのサービス精神のたまものと言えるのではないでしょうか。

多摩モノレールはモノレールウェディングを行ったり、夏のビール列車・冬のワイン列車などのイベントや観光スポットとのセット券など、楽しい企画の多い鉄道のため、駅に関しても地域との協議の末に実現した結果なのだと思います。(→最高のイベントスペース?多摩モノレールの貸切やイベントの魅力)

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