多摩モノレールの延伸計画。延伸ルートと実現の可能性を探る

多摩モノレールの延伸計画

埼玉西武ライオンズのホームである西武ドームに程近い東京都東大和市の上北台駅から、立川を経由して、小田急線・京王線に乗り換え可能な東京都多摩市多摩センター駅までを結ぶ、多摩都市モノレール(以下、多摩モノレール)。

私自身は、仕事で立川から多摩センター方面に行った時の数回のみしか乗車経験は無いのですがが、乗車時の眺めが良く、立川の中心部を貫通して運転しているその姿は、近辺の風景の一つとしてマッチしている感があります。

ところで最近いくつかニュースになっていますが、この多摩モノレールには、現在検討されている延伸計画が存在しています。

今回は、どのような延伸計画があり、それがどれくらいで実現するのかどうかを詳しく見ていきます。

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多摩モノレールの延伸計画: 多摩センター以南

まず、南の終点である多摩センターから見ていきます。

多摩センター以南で検討されている計画には、2つのルートが存在しています。

八王子方面への延伸

計画のひとつは、東京都八王子市のJR八王子駅付近まで延伸するルート。

詳細としては、多摩センター駅から小田急多摩線・唐木田駅や京王相模原線の南大沢駅などを経由して、JR八王子駅まで延びるというルートです。

しかし、このルートは現在の路線とは異なる方向に延伸するものなので、建設費用が多くかかることなどが予想されます。

町田方面への延伸

もう1つ検討されている計画は東京都町田市のJR町田駅付近まで延伸するルート。

このルートの特徴として、町田市を多摩モノレールが南北に縦断するというものがあり、これまで町田市内を縦断するような形での路線が存在しなかったため、町田市民にとってはメリットが大きいものとなります。

多摩センター駅はちょうど町田市のすぐ手前にあるので、JR町田駅まで多摩モノレールを延伸するというのは合理的なルートのように見えます。

幹線道路の上を走ってくれるモノレールは用地買収にもあまり障害がないため、一度計画が実行されれば順調に開業にこぎつけられることが予想されます。

また、この町田駅までのルートに対しては、地元住人の期待も多く寄せられています。

2014年夏には、町田市が、2015年に開かれる交通政策審議会で、町田駅ルートをこれまでの検討路線という扱いから整備路線への格上げを実現することを目的とした、「多摩都市モノレール町田方面延伸協議会」を設立し、シンポジウムも開催されました。

なお、交通政策審議会は、首都圏の鉄道輸送について、未整備の路線についての建設の優先順位をつけるもので、整備路線のほうが検討路線にくらべて実現の優先順位が高くなります。

このように、多摩センター以南の延伸は、町田へのルートが実現可能性が高いと言えそうです。

個人的には、町田まで多摩モノレールが繋がれば、既存には存在しなかった立川〜町田のルートで多摩地域が繋がることになるので、新しい需要開拓に繋がるのではと思っています。

多摩モノレールの延伸計画: 上北台以北

多摩モノレール立飛駅近辺

さて、次に北の終点である上北台以北で検討されている計画は、すでに整備路線とされたルートとして箱根ヶ崎方面への延伸ルートがあります。

こちらの計画は鉄道の駅がない地域に路線を伸ばすもので、2015年までに着手するべき計画として位置づけられていますが、実際には、計画の実現には運営会社の財政状況などの問題もあっていまだ着工にはいたっていません。

それでも現時点では整備路線である箱根ヶ崎方面ルートの実現が一番早く、また可能性が高いと結論付けることができます。

対して、前述した地元の町田市が熱心に活動している町田駅ルート、および八王子ルートに関しては、2015年の交通政策審議会の結果次第といえます。
※前回の交通政策審議会にあたる運輸政策審議会は2000年に開催

ですが、この運輸政策審議会で整備路線とされた箱根が先ルートはさきほどあげた事情などからいまだ着工・開業にいたっていません。

そのため、次回の交通政策審議会で検討路線とされてしまった場合は、これまで開通していない整備路線よりもさらに優先順位が下がってしまうため、計画そのものが15年以上は先送りされてしまうことが考えられ、かなり先の未来の実現ルートとなってしまう可能性があります。

追記

2015/3/6に、東京都が東京メトロ有楽町線の延伸や羽田アクセス線の新設などに加え、多摩モノレールの上北台から箱根ケ崎駅までの延伸と、多摩センターから町田までの延伸を国に提示すると発表がありました。

多摩モノレールと仙台市地下鉄東西線の特徴

最後に多摩モノレールの延伸と関係の無い話となりますが、この記事を書いている最中に2015年開業となる仙台市地下鉄東西線のことが頭をよぎりました。

多摩モノレールの負の特徴として、建設の遅れなどによる建設費の増大により累積赤字額が拡大し債務超過に陥ったという点があり、これにより東京都の「負の遺産」の1つとして挙げられた経緯があることがあります。(参考 Wikipedia: 多摩都市モノレール)

しかし、営業利益・損益については多摩センターに特に顕著な、中央大学・帝京大学・明星大学といった数々の大学への通勤路として、開業5年目で黒字化を達成し、年々黒字幅を拡大させています。

対して仙台市地下鉄東西線はどうでしょう。

こちらは計画段階から市民の税金の無駄使いと言われ、採算が取れるか、荷物(負の遺産)にならないかと言われ続け、営業益や利便性を向上させるため、東北大学を始めとした学校の直近となる駅が約半数を占めている状況です。

仙台市地下鉄東西線は、多摩モノレールのように一時はお荷物と言われつつも黒字を計上し、見事前評判を覆せるか。何年かかるかは分かりませんが、達成してくれることを期待したいです。

なお、多摩モノレールにもIKEAや建設中のららぽーと立川立飛など、人が集まる大型の商業施設への沿線となっており、これらへのアクセス路線としても期待がされています。(→ららぽーと立川立飛が2015年秋に開業予定。周辺へのアクセスを考える)

多摩モノレールの貸し切りやイベント

多摩モノレールは料金を支払うことで、なんと貸し切りができ、飲み会などのイベントスペースや結婚式場としても利用することができます。

また、「ビール列車」が毎年夏に運行するなど特別なイベントも開催されています。

これらの詳細については、最高のイベントスペース?多摩モノレールの貸切やイベントの魅力の記事を書いていますので、宜しければ合わせてご覧ください。

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