御嶽山と同じ?蔵王山で起こる可能性がある「水蒸気噴火」とは

蔵王山で火口周辺警報発令

蔵王の御釜

2015年4月13日、気象庁は山形・宮城県境にある蔵王山に水蒸気噴火の可能性があるとして火口周辺警報を発表しました

日本国内の代表的な観光名所として知られる蔵王山は、これまでも火山性微動が観測されていましたが、最近になって火山性地震が頻発していることから今回の発表となりました。

地元蔵王町では、この警報発令の影響をもろに受けたことで予約キャンセルが相次いで廃業に追い込まれたホテルも出てきており、蔵王町議会も観光プロモーション事業のための予算を策定するなど対策に追われています。

なお、関東の箱根山でも噴火警戒レベルが引き上げられ避難指示が出されるなど、全国的に有名な火山が相次いで噴火の危険が高まっています。

ところで水蒸気噴火というと、2014年9月27日に噴火した御嶽山が記憶に新しいと思います。
蔵王山も御嶽山と同じく水蒸気噴火の多い火山として知られていることから、今回はこの水蒸気噴火について取り上げたいと思います。

追記

2015年6月16日に、仙台管区気象台より蔵王山の噴火警報の解除が発表されました。
しかし、活火山であることは変わりないので突発的な地震などには注意が必要です。

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水蒸気噴火とは何か

水蒸気噴火とは何か

火山の噴火は、地下のマグマの動きによって引き起こされるのですが、地表面の現れ方の違いで大きく三つに分類されます。

一つ目は「マグマ噴火」で、マグマ自体が噴出するものです。

現在も溶岩の流出、拡大が続く小笠原諸島の西ノ島がこれにあたります。

二つ目は「マグマ水蒸気噴火」。これは上昇してきたマグマが地下水と接触して発生します。

水蒸気とともにマグマが地表面に噴出し、黒っぽい噴煙が上がり火山灰にマグマ片が含まれます。

そして三つ目が今回発生の可能性が伝えられている「水蒸気噴火」です。

マグマによって熱せられた地下水が水蒸気となって蓄えられていたものが、圧力の限度を超え一気に噴き出します。

地下水とマグマが直接接していないので火山灰にマグマ片は含まれず、白っぽい噴煙が上がります。

実際、御嶽山の火山灰の分析結果でマグマの成分は検出されず、噴火の種別が水蒸気噴火であると分類されました。

水蒸気噴火の危険性

御嶽山も要警戒火山として国の機関や大学、地元県が24時間体制で監視していましたが噴火を予測できず人的被害が発生してしまいました。

マグマ噴火・マグマ水蒸気噴火では、マグマの上昇に伴う山体の膨張や傾斜の変化、山体直下での地震、マグマの移動を示す火山性微動が観測されるのですが、水蒸気噴火の場合その兆候が見られるとは限らず、極めて予測が難しいと言われています。

実際に水蒸気噴火が起きると、火口付近の岩石が砕け、火口域から1.2キロの範囲に50センチにもなる噴石が飛散し、15キロ圏内で火山灰が1センチ以上積もるという被害が予想されますが、被害から逃れるためには迅速に避難するしかありません。

今回警報が発表された火口域から1.2キロの範囲は居住域ではありませんが、山形・宮城両県の5市町は避難勧告を発令しました。
また、暫定避難計画が山形市から発表されるなど、日々噴火に対するニュースや報道が出ています。

勿論、いたずらに恐れることはありませんが、御嶽山の教訓を生かし被害を最小限に抑えるために、今後の動向に注意して備えをしておくべきです。
火山灰の影響で外出ができなくなる可能性もあるため、警戒エリア付近では非常食などを用意しておくことも大切だと思います。

追記

冒頭にも書きましたが、2015年6月16日に、仙台管区気象台より蔵王山の噴火警報の解除が発表されました。

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